社長メッセージ
- CEO -
NORIYUKI MORIMOTO

創業のきっかけは

1980年代は、三井生命で資産運用の仕事をしていました。そのとき、アメリカの会社から、新しい投資の事業を立ち上げないかと、誘われました。当時、日本では、信託銀行と生命保険会社による独占が認められていた企業年金の資産運用に、自由化の動きがあったのです。自由化によって、年金基金は、自らの判断によって投資領域の選定や運用会社の選択が行えるようになりますが、それには専門的知見が必要です。ならば、独立の立場から専門的な助言を行う業務が必要となるはずです。実際、アメリカでは、そうしたコンサルタント業は、年金の資産運用において、極めて重要な役割を演じていたのです。そこで、1990年1月当時のワイアットに入社し、日本初の年金基金向けの投資コンサルタント業を立ち上げたのです。以来、日本の年金資産運用の発展とともに歩むなかで、2002年11月、コンサルタント業を超え、同時に、資産運用の革新と高度化を目指すべく、HCアセットマネジメントを創業したのです。

投資領域の選択と、そのなかでの個別の運用
二つの異なる次元と、その統合

投資領域や対象は、極めて多岐にわたりますが、どの領域であれ、そこで優れた運用を行うためには、その分野に固有の高度な専門性と長い経験が要求されます。しかし、投資は、特定の分野だけで完結しません。多くの分野に適切に分散してこそ、資産全体の均整のとれた運用になるのです。そうしますと、年金基金等の運用の課題は、投資対象とすべき複数の分野を選択することと、それぞれの分野において、最も優れた専門の運用会社を選択することとの二つに集約されることになります。コンサルタントは、この二つの分野について、それぞれの助言を行いますが、コンサルタントを超えたHCアセットマネジメントでは、この二つの分野を統合して、投資の実行までを含めた総合的なソリューションを提供するのです。

金融の危機と、産業の危機を経て、産業金融の理念へ、そして、今、日本の成長戦略のなかで

1990年代、日本産業は、エレクトロニクスをはじめ、世界を席巻していました。企業は成長志向をもち、産業界には、力強い活力が満ちていました。ところが、金融界では、バブル崩壊に伴う巨額な損失を抱えて、未曾有の危機的状況にあったのです。ここに、長く金融機関に支配されてきた企業年金の資産運用に、抜本的改革が断行された背景がありました。私の創業したコンサルタント業は、この間、飛躍的に成長します。しかし、2000年を過ぎると、急激なエマジーング諸国の成長に押されて、日本産業界に深刻な転機が訪れます。こうしたなか、金融界は、激しい再編を経た後に、逆に、危機から完全に脱却していきます。そうして、企業年金改革は止まってしまいました。私の事業にも転機がきたのです。このとき、もはや、日本の仕組みの根本を変えないといけないと痛感しました。資産運用の更なる改革と高度化は、同時に、日本産業の復興に貢献できるものでなければならない、そう確信したのです。そこで打ち出した理念が、産業金融です。HCアセットマネジメントの創業には、実は、こうした別の側面もあったのです。今、安倍政権のもとで、日本の再成長戦略が実行に移されています。成長には、成長を担う資本の供給が必要です。まさに、産業金融の復興が喫緊の課題となっているのです。HCアセットマネジメントが活躍できるときがきた、日本の成長とともに歩むべきときがきた、そのように強く実感しています。

新卒採用を始めたのはなぜですか?
成長戦略には、中途採用により専門性をもった人を投入する方が早いと思うのですが

企業には、固有の伝統、社風、価値観、哲学がなくてはいけません。企業価値は、その固有のものからしか生まれないのです。企業価値の担い手は、そこに働く人です。確立した企業風土のなかで、多様な人々が切磋琢磨する、その現場から、人が育ち、人が育つなかで、固有の企業価値が生まれてくるのです。創業から10年以上を経て、そのような人が育つ風土が確立しました。ですから、無限の可能性をもった新卒者の採用を行っているのです。新しい資産運用の開発は、新しい人材とともに取り組むしかないのです。ここにも、HCアセットマネジメントの創業の理念があります。屋号のHCは、ヒューマンキャピタル(人的資本)です。

最後に、新卒者に望むことは何ですか?

成長です。知的成長のためには、知的な好奇心と関心が必要です。人間的成長のためには、人と社会への好奇心と関心が必要です。技術的成長のためには、学習と努力が必要です。英語ができてもできなくても、グローバル人材としての成長のためには、伝えたい思いと内容がなければならないのです。HCアセットマネジメントは、ヒューマンキャピタル(人的資本)が成長していく場です。当社にできることは、成長の場の提供にすぎません。成長の主役は、各個人のなかにある成長志向なのです。個人の成長とともに、HCアセットマネジメントも成長します。そうして、当社は、常に世界一の成長の場でありたいと思います。人は、いつか、成長の先に、当社の外に、別の成長の場を見出すかもしれません。ならば、そうした異能の人材を世に送り出したことをもって、HCアセットマネジメントの誇りにしたいと思います。

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