ストラテジーマップは、3月、6月、9月、12月末の情報を、翌月上旬に更新します。
市況概況の[週間]は毎週月曜日、[月間]は毎月第二水曜日に更新します。日本を含めた各国の市場環境データを、PDFにてダウンロードいただけます。

ストラテジーマップ

市況概況

  • 月間市況概況 2018年6月分

    【為替】 中国のみならずEUやメキシコも対米報復追加関税に動いたことから、一時的に円が買われる局面もありましたが、引き続き好調な米雇用統計や小売り売上の改善等を背景とする米株高、米国債券利回りの高止まりと、イタリアのEU離脱懸念やブレグジット交渉への懸念、英国やユーロ圏景気の陰りならびに結果としての欧州株安等を材料に、米ドルは総じて堅調な推移となりました。 史上初の米朝首脳会談は、開催には至ったものの玉虫色の宣言採択に終わり、為替市場では材料視されませんでした。月間では、円は、対米ドルでは1.8%、対ユーロでは1.7%程度の円安となりました。
    【債券】 米国金利は、欧州での金利上昇や、FRBの利上げ、ECBの利上げへの慎重な姿勢に加えて、米中貿易摩擦への懸念から、金利は上下したものの最終的には前月とほぼ変わらずでした。欧州も同様に、金融政策の正常化への期待から金利が上昇したものの、政策金利を2019年夏まで据え置く方針から下落し、ほぼ前月並みとなりました。その他欧州の各国金利動向は下落傾向でした。米国のスプレッドセクターは、米国国債対比では証券化セクターがほぼニュートラルであった一方、Corporate、特にUtilitiesが低迷しました。
    【株式】 株式市場は、欧州の政治不安の後退と米国の堅調な経済指標を好感し、前半は上昇しましたが、米国の関税強化の動きが対中国だけでなく対欧州にも広がり、貿易摩擦拡大に対する懸念から、月末にかけては調整色が強まりました。月間で先進国市場は米ドルベースで0.0%の下落、新興国市場は通貨下落が止まらず4.2%下落しました。日本株式市場も月末にかけて調整色が強まり、TOPIXベースで0.8%下落しました。 先進国市場のセクター別騰落率をみると、この数か月相対的に冴えなかった生活必需品セクターの上昇率が最も大きく、2.7%上昇しました。最も下落率が大きかったのは資本財セクターで、2.5%下落しました。
  • 月間市況概況 2018年5月分

    【為替】 米中間における貿易戦争、米国のイラン核合意からの離脱、中東情勢の緊迫化等の不安材料にも関わらず、米中首脳会談への期待感、イタリアやスペインの政治的混迷や3.1%を超えた米10年国債利回り等がサポート要因となり、米ドルは新興国通貨やユーロ、英ポンド等に対して大きく上昇しました。 特に、IMFに支援を求めたアルゼンチン(ペソ)や大統領自らが金利引上げによる通貨防衛を発表したトルコリラに対しては、10%を超えるドル高となりました。 円については、月間では、米朝首脳会談の中止の影響もあり、米ドルに対しては僅かに円高、ユーロに対しては4%近い円高となりました。
    【債券】 米国金利は、好調な経済状況や、欧州での金利上昇などから一旦は上昇したものの、米国の利上げペースに関する思惑の後退や原油価格の下落および欧州政局の不透明性などから低下しました。欧州も同様に、ECBによる早期利上げ開始とも取れる発言から、金利は一旦上昇したものの、経済状況の鈍化や政治的不透明性から、低下となりました。その他欧州の各国金利動向はイタリアを先頭に上昇しました。米国のスプレッドセクターは、米国国債対比では証券化セクターが良好であった一方、Corporate、特にUtilitiesは低迷しました。
    【株式】 米中間における貿易戦争の懸念後退と好調な企業業績を背景に、前半は堅調に推移しましたが、後半はイタリアの政治不安から、上げ幅を縮めました。新興国市場では南米、東欧で通貨が下落し、株式市場も総じて下落しました。月間で先進国市場は米ドルベースで0.7%上昇し、新興国市場は3.5%下落しました。日本市場では、月末にかけてドル円が111円台から108円台へと円高に進んだ影響が大きく、TOPIXベースで1.7%下落しました。 先進国市場のセクター別騰落率を見ると、半導体関連銘柄が牽引した情報技術セクターの上昇率が最も大きく6.4%上昇しました。その一方で、電気通信セクターの下落率は最も大きく、5.4%下落しました。
  • 月間市況概況 2018年4月分

    【為替】 前月に導入されたトランプ政権による鉄鋼・アルミ輸入に関する追加関税に対して、中国が航空機、自動車、大豆等を対象とする報復関税を導入したことや株式市場の乱高下等を受けて、月初は一旦円高に振れたものの、その後は、米PPIや米小売売上の上昇や、株式市場の落着き、長期金利の上昇等を背景に、米ドルは新興国通貨や日本円に対して、月間を通じてじり高となりました。 特に、4月21日に北朝鮮が核実験と弾道ミサイルの試射停止を宣言したことや、4月27日に板門店で実施された南北朝鮮の首脳会談で朝鮮半島の完全非核化を目標とすることが確認されたこと受けて、米ドルは一段高となりました。月間では、米ドルは、円に対して3%近いドル高となりました。また、円はユーロに対しては0.8%の円安となりました。
    【債券】 米国金利は、米中貿易摩擦への懸念の緩和や原油高などから上昇しました。欧州でも金利は上昇しましたが、ECB理事会後のドラギ総裁の発言を受けた今後の金融政策正常化への慎重な見方などから、ほぼ横ばいとなりました。その他欧州の各国金利動向はまちまちでした。米国のスプレッドセクターは、米国国債対比では全般的に良好で、特にUtilitiesやMBS Pass-Throughが好調でした。
    【株式】 米中貿易摩擦への懸念の緩和から、底堅く推移しました。月間で先進国市場は米ドルベースで1.2%上昇し、新興国市場は0.4%下落しました。日本株式市場は、ドル円が109円台の円安となったことも好感し、TOPIXは3.6%上昇しました。先進国市場のセクター別騰落率を見ると、原油価格上昇を背景にエネルギーセクターの上昇率が最も大きく9.4%上昇しました。最も下落率が大きかったセクターは生活必需品セクターで1.9%下落しました。
  • 月間市況概況 2018年3月分

    【為替】 鉄鋼・アルミ輸入に関する追加関税をトランプ政権が唐突に発表したことを受けて、月初円高に振れたものの、予想を大きく上回る米国非農業部門雇用者数の増加や米長期債利回りの上昇を背景に米ドルは上昇に転じ、月央には対円で107円台まで上昇しました。 その後は、中国を名指しで、知的財産権侵害への懲罰的関税として中国からの情報通信機器等の輸入に対して25%の追加関税の導入をトランプ政権が発動し、これに中国が対抗措置で応じたことから「貿易戦争」の懸念が高まり、株式市場ならびに米ドルが急落し、対円では一時104円台半ばまで下落しました。月末に掛けては、中朝首脳会談の実現や、南北ならびに米朝首脳会談の日程が具体化されるに至って、ドル高円安の展開となりました。月間では、円は、米ドルに対しては小幅の円高、ユーロに対しては0.7%の円高となりました。
    【債券】 米国金利は、トランプ政権の運営に係る不透明感や米中貿易摩擦への懸念などから低下しました。欧州では、ECB理事会後の会見で、ドラギ総裁の緩和的な金融政策の解除に対する慎重なスタンスが示されたことから金融政策の正常化期待が後退し、金利は低下しました。その他欧州各国金利は全般的に低下傾向でした。米国のスプレッドセクターでは、米国国債対比では全般的に芳しくない中、Corporatesが大きく下落した一方、Securitizedのマイナス幅は限定的でした。
    【株式】 株式市場は、トランプ政権が鉄鋼とアルミニウムの輸入に各々25%と10%の関税を課すという方針を示し、米中貿易摩擦につながるという懸念から下落しました。月間で先進国市場は米ドルベースで2.1%下落し、新興国市場は1.8%下落しました。日本株市場も世界の株式市場につれて下落し、TOPIXは2.0%下落しました。先進国市場のセクター別騰落率を見ると、ディフェンシブなセクターが選好され、公益セクターの上昇率が最も大きく4.2%上昇しました。最も下落率が大きかったセクターは金融セクターで4.0%下落しました。
  • 月間市況概況 2018年2月分

    【為替】 月初は、予想を上回る非農業部門雇用者数の増加や平均時給の上昇等を受けて、米ドルは上昇しました。2月5日の米国株式市場の記録的な急落を受けて米ドルは月央に掛けて下落に転じ、一方、円はリスクオフモードの中、月央には105円台半ばまで上昇しました。その後は、欧州景気に陰りが見えて来たことを背景とする欧州株式の低迷やタカ派的な1月のFOMC議事録を受けて、米ドルはユーロ等の欧州通貨を中心に大きく反発しました。月末のFRB新議長の議会証言を経て、米ドル指数は月間で1.7%程上昇しました。2月月間では、円は、米ドルに対しては2%強の円高、ユーロに対しては4%の円高となりました。
    【債券】 米国金利は、雇用統計の好調さやインフレ期待の高まり、米財政悪化への懸念などから上昇しました。欧州では、ユーロ高やユーロ圏の景況感の低下などから金利は低下しました。その他欧州各国金利はまちまちの傾向でした。米国のスプレッドセクターでは、米国国債対比では全般的に芳しくない中、Corporatesが大きく下落した一方、Securitizedのマイナス幅は限定的でした。
    【株式】 米国の強い経済指標を受けて利上げによるマイナスの影響が注目され、世界の株式市場は大きく下落しました。月間で先進国市場は米ドルベースで4.1%、新興国市場は4.6%下落しました。日本株市場はドル円が一時105円台まで円高が進んだことも嫌気され、TOPIXは3.7%下落しました。先進国のセクター別騰落率を見ると、全セクターが下落し、最も下落率が大きかったのはエネルギーセクターで9.1%下落し、最も下落率が小さかったのは情報技術セクターで0.2%の下落にとどまりました。
  • 月間市況概況 2018年1月分

    【為替】 月初は、上昇を続ける米国株式市場や米長期金利、予想を上回る雇用統計さらに12月のFOMC議事録でメンバーの大半が利上げ継続を支持したことが確認されたこと等を受けて、米ドルは堅調な推移となりました。その後は、ドイツ大連立の可能性が見えてきたことやECBがフォワードガイダンスの文言を早ければ3月にも変更するとの思惑から、ユーロを中心に欧州通貨は対ドルで大きく上昇し、米ドル指数は3年振りの安値となりました。更に、つなぎ予算を巡る対立から、米政府機関の一部閉鎖懸念がドル下落に拍車を掛ける形となりました。米財務長官のドル安容認発言を受けて、ドル円は一時108.28まで円高となりました。月間では、円は米ドルに対しては3%強の円高、ユーロに対しては小幅の円安となりました。
    【債券】 米国金利は、インフレ期待の高まりや各国金融政策の早期正常化への思惑などから上昇しました。欧州では、商品市況の高まりやECBの金融政策の正常化期待から金利が上昇しました。その他欧州各国金利はまちまちの傾向が見られました。米国のスプレッドセクターは、米国国債対比ではCorporateやCMBSが好調の中、その他のABS等はほぼ米国国債並みの収益率でした。
    【株式】 米国での法人税減税法案成立による景気の押し上げ効果に対する期待から、先進国市場、新興国市場ともに上昇が継続しました。月間で先進国市場は米ドルベースで5.3%、新興国市場は8.3%と力強く上昇しました。日本株市場はドル円が108円台まで円高が進んだことが重しとなり、TOPIXは1.1%の上昇にとどまりました。先進国のセクター別騰落率を見ると、景気感応度が高いセクターが選好され、一般消費財セクターの上昇率が最も大きく、8.0%上昇しました。唯一下落したのが公益セクターで、1.0%下落しました。
  • 月間市況概況 2017年12月分

    【為替】 米国の利上げがほぼ確実視されていたことに加え、最高値を更新する米国株式市場やじり高を続ける米長期金利、減税法案の年内通過への期待感等を背景に、米ドルは12月半ばまでは堅調な推移となりました。その後は、利上げ後の金利先高観が盛り上がらなかったことや、大統領の署名により減税が材料から事実となったことなどを背景に、年度末に掛けて軟調な展開に転じました。 一方、17年振りの高水準となったユーロ圏消費者信頼感指数やドラギECB総裁のユーロ圏景気やインフレ目標達成への前向きな発言を受けて、ユーロは月央以降、米ドルや日本円に対して大きく上昇しました。 円は固有の材料に乏しく、軟調な米ドルに対しても小幅円安、ユーロに対しては1%程度下落する形となりました。
    【債券】 米国金利は、税制改革法案の議会通過などから一旦上昇したものの、その後低下し、月を通じてみると概ね横ばいでした。欧州では、ドイツ財務省の国債発行増額を起因として金利が上昇しました。その他欧州各国金利は若干の上昇傾向が見られました。米国のスプレッドセクターは、米国国債対比ではCorporatesが好調の中、ABS等はほぼ米国国債並みのまちまちの収益率でした。
    【株式】 株式市場は、堅調な景気と企業業績の改善に加え、米国で法人税減税法案成立への期待も後押しし、先進国市場、新興国市場ともに上昇基調が継続しました。月間で先進国市場は米ドルベースで1.4%、新興国市場は3.6%上昇しました。日本株市場も海外株式市場と同様に堅調に推移し、TOPIXは1.6%上昇しました。先進国のセクター別騰落率を見ると、原油価格の上昇を好感したエネルギーセクターの上昇率が最も大きく、4.7%上昇しました。最も下落したのは公益セクターで、4.8%下落しました。
  • 月間市況概況 2017年11月分

    【為替】 最高値を更新する米国株式市場や高止まりする長期金利、パウエル新FRB議長や減税法案通過への期待感も材料とはならず、米ドルは11月を通して、軟調な展開となりました。 一方、過去最高を記録したドイツPMI(製造業購買担当者景気指数)や16年振りの高水準となったユーロ圏の消費者信頼感指数等の堅調な経済指標に加え、ECB理事による強気なコメント等を背景に、ユーロを中心とする欧州主要通貨は、ドイツの連立不調や英国EU離脱交渉の停滞等にも関わらず、米ドルや日本円に対して大きく上昇しました。 円は、固有の材料に乏しく、軟調な米ドルに対しては1%程度円高となる一方、ユーロに対しては、1%強下落する形となりました。
    【債券】 米国金利は、月初のパウエル理事のFRB議長指名などから一旦低下しましたが、米国経済への見通しや税制改革への期待から、月初来では僅かながら上昇しました。欧州では、金融緩和の継続の見方から、金利はレンジ内の動きとなりました。その他欧州各国金利は若干の上昇傾向でした。米国のスプレッドセクターは、米国国債対比ではABSが好調の中、Corporatesはほぼ米国国債並みの収益率でした。
    【株式】 株式市場は、堅調な景気と企業業績の改善に加え、米国で法人税減税に向けた進展が見られことも好感し、先進国市場、新興国市場ともに上昇基調が継続しました。月間で先進国市場は米ドルベースで2.2%、新興国市場は0.2%上昇しました。日本株市場は前半は強く上昇しましたが、後半は高値警戒感から値動きが荒くなり、TOPIXは1.5%上昇しました。先進国のセクター別騰落率を見ると、全セクターが上昇するなか、過去3か月下落が続いていた生活必需品セクターの上昇率が最も大きく、3.8%上昇しました。最も上昇率が小さかったのは素材セクターで、0.8%の上昇でした。
  • 月間市況概況 2017年10月分

    【為替】 ハリケーンの影響で米国新規雇用は(2010年以来の)マイナスとなったものの、平均時給の上昇や堅調な製造業指数・GDP等を受けて、株式市場は最高値を更新し、長期債利回りが一時2.4%台を回復したことに加え、2018年度予算が上下院を通過したことを好感して、米ドルは総じて堅調な展開となりました。 ユーロは、スペイン カタルニャ州独立を巡る動きや英国EU離脱交渉の停滞等にも関わらず、ECBの金融政策転換への期待感から堅調を維持しましたが、ECBは資産買入額を来年1月から月次300億ユーロに縮小すること(12月までは600億ユーロ)を発表したものの、ECB声明がハト派的と市場に受け止められたことから月末に掛けて急落しました。 円は、対ドルでは続落、対ユーロでは小幅円高となりました。
    【債券】 米国金利は、月初の地政学リスクやハリケーンの影響から低下の後、米国債務上限問題に関する不透明性の一旦後退や税制改革の進展見込みから、月初来では上昇しました。欧州では、ECBの資産買入策の縮小が10月に決定される見通しや米国金利の上昇に伴い、金利が上昇。その他欧州各国金利は若干の上昇傾向でした。米国のスプレッドセクターは、米国国債対比ではCorporateが好調の中、証券化商品はほぼ米国国債並みの収益率となりました。
    【株式】 株式市場は、堅調な景気と企業業績の改善に加え、米国で法人税減税に向けた進展が見られことも好感し、先進国市場、新興国市場ともに上昇しました。月間で先進国市場は米ドルベースで1.9%、新興国市場は3.5%上昇しました。日本株市場も好調な企業業績が見直され、TOPIXは5.4%上昇しました。 先進国のセクター別騰落率を見ると、景況感の改善から、情報技術セクターが最も大きく上昇し、7.1%上昇しました。最も下落したのは電気通信セクターで、2.9%下落しました。
  • 月間市況概況 2017年9月分

    【為替】 月初は、前月からの流れを受けて、長期債利回りの続落やハリケーンの米経済に与える影響等を材料に米ドルは軟調な推移となり、一時対円で107円台を付けました。 その後は北朝鮮の弾道ミサイル再打上げ(9/15)にも関わらず、ハリケーンの損害が当初想定を下回ったことやトランプ政権の減税案(法人税最高税率の20%への引き下げ)を好感して株式市場が上昇したことに加え、12月のFOMCにおける利上げ確度が高まったことで長期債利回りが上昇に転じたことで、米ドルはじり高の展開となりました。 更に、ドイツにおける新連立政権樹立の難航やスペイン カタルニャ州独立に関する住民投票等のユーロ圏内の政治的懸念材料も、米ドルを下支えする結果となりました。円は、月間では、対ドルを中心に大きく下落しました。
    【債券】 米国金利は、月初の北朝鮮の核実験実施といった地政学リスクやハリケーンの影響から低下の後、米国債務上限問題に関する不透明性の一旦後退や税制改革への期待から、月間では上昇しました。欧州では、ECBの資産買入策の縮小が10月に決定される見通しや米国金利の上昇に伴い、金利が上昇。その他欧州各国金利は若干の上昇傾向でした。米国のスプレッドセクターは、米国国債対比ではCorporateが好調の中、証券化商品はほぼ米国国債並みの収益率となりました。
    【株式】 地政学リスクを懸念する出来事はありましたが、米国の法人税減税への期待や、事前予想通りにFOMCでFRBのバランスシート縮小の方針が打ち出されたことやECBの理事会で金融緩和継続を決定したことを好感し、先進国市場を中心に上昇しました。月間では、米ドルベースで先進国市場が2.3%上昇し、新興国市場は0.4%下落しました。日本株市場は、米国株の上昇とドル円が112円台の円安になったことが押上げ材料となり、TOPIXは4.3%上昇しました。先進国のセクター別騰落率を見ると、原油価格上昇を背景に、エネルギーセクターが最も大きく上昇し、9.0%上昇しました。最も下落したのは公益セクターで、2.4%下落しました。
  • 月間市況概況 2017年8月分

    【為替】 当月前半は、トランプ大統領が北朝鮮の自制を評価する旨の発言を行ったことに加え、米長期国債利回りや米国株の落着き等を背景に米ドルが反発しました。その後は、白人至上主義を擁護すると取られ兼ねない大統領の不用意な発言が、経済界の有力者を含む政策助言組織の解散やバノン主席戦略官の退任に至ったこと、ならびにFOMC議事録の内容を受けて長期債の利回りが低下に転じたことを受けて、米ドルは軟調な展開となりました。更に、ジャクソンホールでの中銀シンポジウムにおいて、ECBドラギ総裁が量的緩和の出口戦略や世界景気回復に言及する一方、FRBイエレン議長が、期待されたタカ派的発言を行わなかったことから、月末に掛けてはユーロを中心に米ドルが一段と低下する形となりました。円は、月間では、対ドルで僅かに円高、対ユーロではやや円安となりました。
    【債券】 米国金利は、一部の経済指標を踏まえた上昇局面はあったものの、地政学リスクの高まりや、物価上昇への慎重な見方などから、月間では低下傾向でした。欧州では、北朝鮮情勢やスペインでのテロ、ECBのユーロ高への懸念から、金利は低下しました。その他欧州各国金利の動向はまちまちでした。米国のスプレッドセクターは、米国国債対比ではCorporateが若干不調の中、証券化商品はほぼ同程度でした。
    【株式】 マクロ経済と企業業績といったファンダメンタルズは堅調であるものの、今後のFRBとECBの金融政策に対する懸念や北朝鮮に関わる地政学リスクの高まりが上値の重しとなり、揉み合いとなりました。月間では、米ドルベースで先進国市場が0.2%の上昇、新興国市場は2.3%上昇し、今年に入り先進国市場を上回る上昇が続いています。日本株市場は、北朝鮮の動向に対する懸念から方向感のない動きとなり、TOPIXは0.0%の下落と前月末とほぼ同水準で月末を迎えました。先進国のセクター別騰落率を見ると、最も上昇したのは3.2%上昇した公益セクターで、最も下落したのは3.3%下落したエネルギーセクターでした。
  • 月間市況概況 2017年7月分

    【為替】 トランプ政権を巡るスキャンダル 、更迭を含む人事問題、政策の停滞ならびに支持率の低下等を背景に、月間を通じ、米ドルは総じて軟調な展開となりました。一方、ECBドラギ総裁の欧州景気に関する楽観的な発言や量的緩和の出口戦略への言及等を受けて、ユーロは対米ドルで2年振りの高値を付け、ユーロ円もほぼ1年半振りとなる130円台までユーロ高・円安が進みました。ドル円は、クロスでの円売りを背景に一時114円台までドル高円安となりましたが、月末に掛けて回復し、月間では対ドルで1.9%の円高、対ユーロでは1.7%の円安となりました。
    【債券】 米国金利は、月初は欧州に連れて上昇したものの、イエレン議長のインフレに対する慎重な見方などから低下し、月を通すとほぼ変化はありませんでした。欧州では、ECBドラギ総裁の発言から、金融政策の正常化観測を背景としてドイツ金利は上昇しましたが、その他の欧州各国は低下傾向でした。米国のスプレッドセクターは、米国国債対比ではCorporateが好調で、証券化商品も堅調でした。
    【株式】 堅調なマクロ経済と企業業績を背景に上昇基調が続き、米国のS&P500は史上最高値を更新しました。月間では、米ドルベースで先進国市場が2.4%上昇し、新興国市場は6.0%と大きく上昇しました。日本株市場は、ドル円110円台の円高に振れたことが重しとなり、TOPIXの上昇率は0.4%にとどまりました。 先進国のセクター別騰落率を見ると、全セクターで上昇し、中でも、先月最もリターンが低かった通信セクターが最も大きく上昇し、上昇率は4.8%でした。最も上昇率が低かったのはヘルスケアセクターで0.1%の上昇にとどまりました。
  • 月間市況概況 2017年6月分

    【為替】 月央に掛けて、FOMCにおける利上げが確実視されたことに加え、前FBI長官の上院公聴会で新たな材料が出なかったこと、英国総選挙が接戦と伝えられたこと等を受けて、米ドルは堅調な展開となりました。FOMC以降は、英国における利上げの可能性が高まったこと、仏国民議会選挙でマクロン大統領が率いる政党が圧勝したことに加え、ドラギECB総裁のデフレ懸念が一過性であり、世界景気の回復が広範かつ確固たるものであるとの強気の発言を受けて、欧州通貨、特にユーロが対ドルならびに対円で大きく買われ、月間では、円は対ドルで1.4%下落し、対ユーロでは3.0%と、前月に続き大幅な円安となりました。
    【債券】 米国は、月前半は雇用統計など経済指標の鈍化から金利が一旦低下した後、月半ばにかけて上昇し、月初の水準まで戻しました。月半ばからは、FOMCの資産縮小計画公表はあったものの、物価の鈍化等を背景に再度金利が低下し、月末にかけては、欧州金利上昇に連れて再び上昇に転じ、前月末対比では上昇する結果となりました。一方、欧州では、弱含みの原油価格などから金利は低位で推移しましたが、ドラギECB総裁が政策の微調整を示唆し、引き締めへの警戒感が強まったことから、金利は大幅に上昇しました。米国のスプレッドセクターは、米国国債対比ではCorporateが堅調で、証券化商品はほぼフラットでした。
    【株式】 米国FRBが政策金利の引き上げを行いましたが、市場の予想通りだったこともあり、高値圏で一進一退の動きでした。月間では米ドルベースで先進国市場は0.4%上昇し、新興国市場は1.1%上昇しました。日本株市場は、月末にかけてドル円が112円台に円安となったことが後押しし、TOPIXは2.8%上昇しました。先進国のセクター別騰落率を見ると、米国の利上げによる収益改善期待から金融セクターが最もリターンが高く4.8%上昇し、最もリターンが低かった通信セクターは3.0%下落しました。
  • 月間市況概況 2017年5月分

    【為替】 月央に掛けて、前月からのEURを中心とする欧州通貨買い/円売りの流れが継続したことに加え、地政学的リスクへの懸念がやや後退したことを受けて、対ドルで114.37、対ユーロで125.82まで円安が進みました。その後は、米国トランプ政権を巡り、ロシアへの機密情報漏えいや司法介入疑惑が、弾劾に至る可能性を含めて嫌気され、ドル円は一時110.24まで反落しました。5月24日に公表されたFOMC議事録やFed高官のタカ派的発言を受けて6月の利上げがほぼ確実視され、米ドルは漸く持ち直し、月間では対円で0.6%、対ユーロでは3.1%の下落となりました。
    【債券】 FOMCでの政策金利の据え置きや良好な経済指標から、月前半は金利が上昇。月後半では米国の政権運営への不透明感や原油削減への期待感が後退したことから、一転して金利低下となりました。欧州においては、フランス大統領選やECBの金融緩和政策の縮小への期待から月前半には金利上昇したものの、トランプ大統領のロシア疑惑や、ドラギ総裁の金融緩和政策の必要性に関する発言から、金利は低下傾向となりました。米国のスプレッドセクターは、米国国債対比で全般的に好調でした。
    【株式】 フランスの大統領選の結果を受けて、政治リスクの後退を好感し、堅調に推移しました。トランプ政権のロシア疑惑に関する懸念から、急落する場面はあったものの、月末にかけて堅調に推移し、月間では米ドルベースで先進国市場は2.2%上昇し、新興国市場は3.0%上昇しました。日本株式市場も同様の動きを示し、TOPIXは2.4%上昇しました。 先進国のセクター別騰落率を見ると、最もリターンが高かったITセクターは4.9%上昇し、最もリターンが低かったエネルギーセクターは1.3%下落しました。
  • 月間市況概況 2017年4月分

    【為替】 月央に掛けて、シリア、北朝鮮情勢の緊迫化に加えフランス大統領選が接戦と伝えられたことを受けて、消去法的な見方から日本円が買われる形となり、4月17日にはドル円で108.13、ユーロ円で114.85まで円が上昇しました。その後は、前倒しで英メイ首相が総選挙に踏み切ったこと、フランス大統領選の1回目の投票結果を受けて、マクロン候補が決選投票で勝利する公算が高まったことから、ユーロ円を中心とする欧州通貨ショート・円ロングのポジションの巻き戻しが急速に進み、月末に掛けて、ドル円は111円台半ばまで、ユーロ円は122円まで、大幅かつ急速な円安となりました。
    【債券】 フランス大統領選や北朝鮮の軍事行動の地政学リスクや米国政府予算に関する懸念などから米国の金利は低下しました。欧州においては、フランス大統領選の影響や米国によるシリアへの攻撃などから市場は揉み合いとなり、ほぼ変わらずでした。米国のスプレッドセクターは全般的に好調で、対米国国債では社債が堅調でした。
    【株式】 株式市場は、シリアと北朝鮮の地政学リスク、フランスのEU離脱リスクが意識され、軟調に推移しましたが、フランス大統領選でフランスのEU離脱の懸念が遠のくと上昇に転じ、月間では米ドルベースで先進国市場は1.5%上昇し、新興国市場は2.2%上昇しました。日本株式市場も同様の動きを示し、TOPIXは1.3%上昇しました。先進国のセクター別騰落率を見ると、最もリターンが高かった資本財セクターは2.9%上昇し、最もリターンが低かったエネルギーセクターは2.3%下落しました。
  • 月間市況概況 2017年3月分

    【為替】 初旬のドル円は月内利上げ観測や好調な経済指標を受けて、115.51円まで上昇しました。中旬にはFOMCで25bp利上げが決定したものの、声明はハト派と受け止められました。加えて、ドラギECB総裁の発言を受けたテーパリング観測の強まりから、ユーロ買・ドル売の流れとなり、ドル円は下落に転じました。その後、トランプ大統領のヘルスケア改革法案の見直しが難航したことから、政権に対する不安が再燃し、ドル円は値を戻し切れずに3月を終えました。ユーロドルは、月末にECBテーパリング観測を否定する報道を受けて、ユーロ売の展開となりました。 【債券】 米国は良好な経済指標などを踏まえた利上げ観測や利上げペース加速の思惑から、長期金利は一旦上昇したものの、FOMCで利上げ決定したものの利上げペース加速が示されなかったことや、米政権の政策実行力への懸念から金利は低下しました。欧州においては、ECB理事会後の会見などから政策金利マイナス幅の縮小期待などから、金利は一旦上昇したものの下げに転じました。 【株式】 月前半は前月と同様に堅調に推移したものの、米国議会でヘルスケア改革法案が撤回されると、トランプ大統領の政策の実現性に懸念が台頭し、月末にかけては神経質な動きとなりました。米ドルベースで先進国は1.1%上昇し、新興国市場は2.5%上昇しました。日本株式市場は、月末にかけての調整が大きく、TOPIXは0.6%下落しました。先進国のセクター別騰落率を見ると、不動産セクター以外は全て上昇し、最もリターンの高かったITセクターは2.6%上昇し、セクター間のばらつきは小幅でした。
  • 月間市況概況 2017年2月分

    【為替】 ドル円はレンジ内で推移しました。月初の米ISM製造業指数は好調でしたが、米雇用統計が一部予想を下回り、ドル円は111円台半ばまで下落しました。中旬にはトランプ大統領による減税政策への言及や、イエレンFRB議長のタカ派的発言を受け、ドル円は上昇に転じ、114.95円をつけました。しかしその後、財政要因から米国の税制改革の実現は遠いとの思惑や、FOMC議事録「ドル高の更なる進行は金融政策変更の要因になる」との内容で、下旬に再びドルが売られる展開となりました。ユーロドルは1月に見られたユーロ買いの勢いが衰え、仏大統領選への懸念などから上値の重い動きとなりました。 【債券】 トランプ大統領の政策効果を探る展開の下、税制改革などでの進展も見られず、また、FOMCメンバーの発言などが相まり米国金利は横ばいに。欧州においては政治の先行き不安などから欧州金利は低下傾向でした。米国のスプレッドセクターは全般的に好調であった一方、CMBSが対米国国債で劣後しました。 【株式】 引き続きトランプ大統領の景気刺激策への期待と堅調な経済指標を好感して、堅調に推移しました。米ドルベースで先進国は2.8%上昇し、新興国市場は3.1%上昇しました。日本株式市場は、ドル円でドルの上値が重いことが株式市場の上値を抑え、TOPIXは0.9%の上昇にとどまりました。 先進国のセクター別騰落率を見ると、最もリターンが高かったのはヘルスケアセクターで5.8%上昇し、最も低かったのはエネルギーセクターで2.0%下落しました。
  • 月間市況概況 2017年1月分

    【為替】 月初の米ISM製造業指数は予想を上回ったものの、中国インターバンク市場での短期金利の急騰などでリスクオフ姿勢が強まり、ドル円は上値を抑えられました。 その後、トランプ氏が会見で減税や財政政策へ言及しなかったことから、ドル売りへと傾きました。 中旬には、イエレンFRB議長の利上げに前向きな発言を受けてドル円は持ち直しましたが、月末にトランプ新大統領が日本の為替政策に批判的な見方を示したことから、ドル円は112.08まで円高が進みました。 ユーロドルは不安定なドル相場を受け、月末にかけてユーロ買いが進みました。 【債券】 米国大統領就任式やFRB議長の利上げに前向きな発言があったものの、米国金利はほぼ変動しませんでした。欧州では各種経済指標が好調であったことや、緩やかな物価上昇を予想するECB理事会のドラギ総裁の発言から欧州金利は上昇しました。米国のスプレッドセクターはCMBSが好調であった一方、エージェンシーMBSが対米国国債で劣後しました。 【株式】 引き続きトランプ新大統領への景気刺激策への期待から堅調に推移しました。米ドルベースで先進国は2.4%上昇し、新興国市場も米国大統領戦後の売り圧力が収まり、5.5%上昇しました。日本株式市場は、トランプ新大統領がドル高に対する不快感を示しドル円が112円台に円高に進み、上値が重くTOPIXは0.2%の上昇にとどまりました。先進国のセクター別騰落率を見ると、エネルギーセクターを除く全てが上昇しました。最も大きく上昇した素材セクターは6.8%上昇し、エネルギーセクターは3.0%下落し、市況関連セクターの方向が分かれました。
  • 月間市況概況 2016年12月分

    【為替】 月初のイタリア国民投票において、憲法改正案の否決に伴う首相辞任からリスクオフ姿勢が強まり、ドル円は一時112円台後半まで下落しました。その後、ECB後のドラギ総裁会見から緩和政策継続との見方が広がり、ユーロドルは更に下落しましたが、一方でドル円は良好な米国経済指標を受けて円安へ転じました。中旬には米国利上げが予想通り実施され、2017年度の利上げ回数の見通しが従来の2回から3回へ増加したことから、ドル円は118.66円まで円安が進みました。月末にかけて市場参加者が減少するなか、ドル円にも若干のポジション調整が見られました。 【債券】 11月の大きな変動からは落ち着きを見せたものの、FRBの利上げや引上げ回数の見通しおよび、好調な経済指標などから米国債金利は若干上昇しました。欧州では、ECBの緩和政策の維持やイタリアやドイツなどの金融リスク懸念の後退から、金利が上下する動きが見られましたが、月末では若干の金利下落傾向となりました。米国のスプレッドセクターは、米国債対比では社債が好調であった一方、証券化セクターはエージェンシーMBSやCMBSを含めて、米国債に劣後しました。 【株式】 月前半は米国新大統領への政策期待から上昇基調が続きましたが、FRBが1年ぶりの政策金利引き上げを決定すると、高値圏で一進一退となりました。新興国市場は、米国利上げにより資金が新興国から米国にシフトするという観測から、月後半は弱含みました。米ドルベースで先進国市場は2.4%上昇し、新興国市場は0.3%の上昇にとどまりました。日本株式市場は、ドル円が一時118円台まで円安が進み、円安を好感し、TOPIXは3.3%上昇しました。 先進国のセクター別騰落率を見ると、11セクター全てが上昇しました。最も大きく上昇したのは、前月まで出遅れが目立っていた通信セクターで6.0%上昇しました。一方で、上昇率が最も小さかったので資本財セクターで0.9%の上昇にとどまりました。
  • 月間市況概況 2016年11月分

    【為替】 米国大統領選挙の投票中はドルが急落する場面があったものの、拡張的な経済政策を推し進めると主張したトランプ氏が選挙戦を制したことで、その後ドルは主要通貨に対して急速に買われました。さらに月後半のFOMC議事録や堅調な経済指標を受けて、12月の米国利上げ期待が高まったこともあり、ドル円は114.55円まで急伸、大統領選挙後に10円以上の円安が進みました。またユーロはイタリア国民投票を控えて不透明感が漂っていたことも足枷となり、対ドルで1.05台までユーロ売りが進みました。 【債券】 月初の米国債は概ね横ばいでしたが、トランプ氏の勝利により、同氏の政策が米国景気拡大やインフレを加速させるとの懸念に加え、Fedの12月の金利引上げ観測から急落しました。欧州債も米国大統領選挙後はつれ安となりましたが、ECBの緩和政策維持やイタリアなどの政治リスクへの懸念から若干の上昇に留まりました。米国のスプレッドセクターは、米国債対比では社債が好調であった一方、証券化セクターはCMBSを除き、米国債に劣後しました。 【株式】 株式市場は、米国大統領選までは、選挙に対する不透明感から軟調でしたが、トランプ氏の当選が決まると、金融機関に対する規制緩和、米国の利益を優先した通商政策、公共事業の拡大に対する期待から、米国株式市場は他国株式市場に比べ上昇しました。米ドルベースで先進国市場は1.5%上昇し、新興国市場は4.6%下落しました。日本株式市場はドル円が114円台まで円安が進んだことを好感し、TOPIXは5.5%上昇しました。 先進国のセクター別騰落率を見ると、米国新大統領への政策期待から、セクター間の格差が拡大し、金融セクターが7.8%、エネルギーセクターが5.7%上昇する一方で、公益セクターは6.1%、生活必需品セクターは5.1%下落しました。
  • 月間市況概況 2016年10月分

    【為替】 101円台でスタートしたドル円は、月末にかけて105.52円まで円安に進みました。FOMC議事録を受けて年内利上げへの期待が高まり、月末にかけてドル買いの支援材料となりました。ユーロは月初にテーパリング期待が生じたものの、ECBで議論されなかったことを受けて冴えない展開となりました。 【債券】 月前半は、原油価格の上昇や好調な経済指標から世界的に金利が上昇しました。月後半も、欧州における景況感の改善や、米国における堅調な経済指標から、FRBの金利引き上げ観測が高まり金利上昇が継続しました。米国のスプレッドセクターは米国債対比では社債が好調でしたが、証券化セクターはほぼ米国債と同レベルのリターンでした。 【株式】 月前半はもみ合いでしたが、11月の米国大統領選が近づくにつれ、拮抗した支持率調査を不透明要因と受け止め、月末にかけて軟調な動きとなりました。月間で先進国市場は1.9%下落し、新興国市場は0.2%上昇しました。日本株式市場はドル円が3ヶ月ぶりに105円台になるなど、円安に推移したことを好感し、TOPIXは5.3%上昇しました。 先進国のセクター別騰落率を見ると、金融セクターのみが上昇し、上昇率は2.3%でした。最も下落率が大きかったのがヘルスケアセクターで6.9%下落し、電気通信セクターも4.4%下落し、ディフェンシブセクターがアンダーパフォームしました。